コルシカの旅
イタリア半島とフランスの間の地中海上に浮かぶコルシカ島は、ナポレオン出身の島として知られています。
第二次大戦中、対ナチ・レジスタンス闘争の拠点の一つともなり、フランスで最初に解放された県となりました。
この島の過去と現在を訪ねてみました。
青く澄みわたった空、紺碧の海、輝く太陽・・・これが冬のアジャクシオです。
暖冬のうえに、さすがフランスで年間日照時間が一番長い地点。
汗のかき通しでした。
のどかなこの島も、奥へ踏み込むと独特の社会問題をかかえた危機の島であることがわかります。
まず、老齢者の多いこと。
県庁統計によると、退職年齢者が23万人と島の総人口の半分を占めています。
田舎にいくと9割が老人という村も多くあります。
仏本土で働いていたコルシカ人が、停年後に舞い戻ってくるからです。
失業者が約18%を占め、本土の2倍以上、しかも労働者の賃金が仏内で最低で、物価が輸送の関係で5~7%本土よりも高いという、二重、三重の抑圧と格差があります。
さしたる工業もなく、農業中心、かろうじて観光で支えられているのです。
今世紀に入ってから当時は60万あった人口が減少の一途をたどっている人口問題も危機の要因となっています。
コルシカではかねてから独立運動があり、こうした経済危機と本土との格差が独特な政治情勢をつくっているのです。